今日の稲盛経営哲学の勉強会では、第8条「燃える闘魂」について学びました。

このところ、管理者研修やリーダーシップ研修に「時々熱くなりすぎて、社員がすくんでしまうマネジャー」への研修のお問い合わせが増えてきているのです。

そんな時に「燃える闘魂」…。

第7条では「経営は強い意志で決まる」ということを学びました。そして、その次に「燃える闘魂」が来る。

強い意志を持って掲げたビジョンを、何としてでも実現する。そのために経営者自身が誰よりも強い思いを持ち、社員とその思いを共有していく。

これは良くわかります。

そして、社員一人ひとりが会社の目標を「会社から与えられたもの」ではなく、「自分たちの大切な目標」として受け止めたとき、そこには大きな責任感が生まれます。

経済が悪化しても、為替が変動しても、国際情勢が変わっても、目標を実現し、会社を守ろうとする力になる。

これが「燃える闘魂」の一つの姿なのだと思います。

しかし、今日、私たちが特に心を動かされたのは、

その燃える闘魂を何に向けるのかということでした。

競争に勝つ。目標を達成する。

それだけでは、本当のリーダーシップとは言えないということです。

仕事のために社員が心身ともに疲れ果てたり、家族との時間を失ったりするのであれば、それは本当に会社を守っていることになるのでしょうか。

むしろリーダーには、人を守るための強さが必要なのだと思います。

社員の心身の健康を守る。

安心して働ける環境をつくる。

家族との生活も大切にできるようにする。

そして、社員が安心して挑戦できる組織をつくる。

それは「優しい経営」というよりも、強い責任感がなければできない経営です。

人を大切にすることが、会社の強さになる

経営では、売上、利益、KPIなど、数字を追うことが重要です。

しかし、数字をつくるのは「人」です。

社員が会社のビジョンを自分自身の目標として受け止め、「この会社をもっと良くしたい」「この仲間と一緒に成功したい」と思ったとき、組織には大きな力が生まれます。

そして、そのためには、社員自身が「この会社は自分を大切にしてくれている」と感じられることが大切なのではないでしょうか。

会社が社員を大切にするからこそ、社員も会社を大切にする。

そこに信頼が生まれ、組織が一つになっていく。

コーチングをしていると、私はよく「目標を達成すること」と「どんな人間になってその目標を達成するのか」は別の問題ではないかと考えます。

会社が成長し、利益が増える。

その一方で、社員も成長し、リーダー自身も人間として一回り大きくなり、家族や社会にも良い影響を与えている。

そんな成功にこそ、本当の価値があるのではないでしょうか。

燃える闘魂とは、ただ勝つための情熱ではない。

大切なものを守り、人を幸せにし、ともに成長するための強い責任感なのかもしれません。

変化の激しいアメリカのビジネス環境の中で、私たちリーダーが問い続けたいのは、

「会社にとって何が正しいのか」

だけではなく、

「人にとって何が正しいのか」

その二つを両立させるところに、これからのリーダーシップがあるのだと思います。

でも、その心意気をどうやって伝えるか、はまた別の問題です。

そこで、思いはあるのに、言いかたで誤解されないように、

アドバンスリーダーシップコース「コミュニケーション編」を作りました。